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いやな人間に出会ったら、まずはほほえみなさい:日経ビジネスオンライン このエントリーを含むはてなブックマーク
激怒を端的に表す動作と言えば、我と我が身をかきむしることである。これは自分で自分を痛めつけ、自分で自分に復讐する動作である。子供はまずこれをやってみる。そして不機嫌のしかけた罠に落ち込む。 泣いてはまた泣き、腹を立てては癇癪を起こし、絶対にご機嫌になんてなってやるもんかと思いながら、自分で自分を慰めて拗ねてみせる。好きな人をわざと苦しめて自分を二重に罰し、自分を懲らしめるために他人に悪さをする。 ...
記憶の中の瞬間は、後から起きたことの光に照らされて蘇る:日経ビジネスオンライン このエントリーを含むはてなブックマーク
このたびの大きな難破事件で助かった人たちには、おそろしい思い出が残された。舷窓に迫ってくる氷の壁。一瞬のためらいと希望。静かな洋上にまばゆく輝く巨艦。船首が下がり始め、あかりが突然消え、1800人の乗客の悲鳴が上がる。船尾が塔のようにそそり立ち、雷鳴のような轟音とともに機械類が船首の方へ落ちる。 そしてついにこの巨大な柩は、ほとんど渦も起こさずに海中に滑り込む。冷たい夜が静寂を支配し、寒さと絶望の...
不機嫌に対しては義務的なほほえみに助けを求めよ:日経ビジネスオンライン このエントリーを含むはてなブックマーク
不機嫌は結果であるばかりでなく、原因でもある。病気の大半は、礼儀を忘れた結果だと考えてもよかろうと思う。ここで私が「礼儀」というのは身体に対する礼儀のことであり、それを忘れるとは、自らの身体に暴力を振るうことを意味する。獣医として日頃から動物を観察していた父は、動物が人間とほぼ同じ条件の下に置かれ、同じくらい無理をさせられているにもかかわらず、病気がずっと少ないと言ってふしぎがっていた。これは、動...
ほほえみは身体の深いところまで届く:日経ビジネスオンライン このエントリーを含むはてなブックマーク
ほんの些細なことが原因で、たとえば靴擦れのせいで、せっかくの一日が台無しになることがある。そういうときは何をやっても楽しくないし、頭もうまく働かない。だが治療法は簡単である。読者ももうご存知のとおり、原因さえわかればすぐにも楽になるはずだ。この種の不運は、服を脱ぎ捨てるようにすっかり取り除くことができる。 ピンにひっかかれるのを感じた赤ん坊が、重い病気にでもかかったように泣き叫ぶのは、赤ん坊には原...
どんなに悪いことでも、もう起こらないという点でよい面がある:日経ビジネスオンライン このエントリーを含むはてなブックマーク
起きたことは、たとえそれがどんなに悪いことであっても、起こりうることの余地をなくすという点で、もう起こらないという点で、よい面を持っている。 想像力は、中国の処刑人よりも始末に負えない。想像力は恐怖をさじ加減して、私たちにちびちびと味わわせる。本当の災厄は一撃で犠牲者をしとめるので、同じ人に二度起きることはない。ほんの一瞬前まで、大惨事など想像もしていない私たちと犠牲者はどこも変わらなかった。とこ...
悲しみは病気に過ぎない、だから我慢するしかない:日経ビジネスオンライン このエントリーを含むはてなブックマーク
すこし前に腎臓結石を患っている友人を見舞ったところ、すっかり落ち込んでいる様子だった。誰もが知っているように、この種の病気になると気が滅入るものである。そう言うと相手も同意したので、私はこう結論づけてやった。 「この病気になると気が滅入ることがわかったのだから、暗い気分になっても驚いてはいけないし、不機嫌になってもいけないぞ」。 この立派な理屈に友人は大笑いしたものだ。なかなかの成果である。実際私...
幸福か不幸かは身体の調子の問題だ:日経ビジネスオンライン このエントリーを含むはてなブックマーク
みぞれの多いこの時期には、男も女も空模様のように気分が変わりやすくなる。教育もあり思慮分別もある友人は、昨日こんなことを言った。 「自分で自分がいやになってしまう。仕事が片付いて、ブリッジも終わってしまうと、つまらないことが頭の中を駆け巡り、うれしいかと思えば悲しくなり、悲しいかと思えばうれしくなる。心が揺れ動いて、猫の目よりもめまぐるしく気分が変わるんだ。手紙を書かなければいけないとか、電車に乗...
幸福でいることには意志の力が働いている:日経ビジネスオンライン このエントリーを含むはてなブックマーク
どれほどすばらしい出来事がほほえみかけても、不幸な人間には効き目がない。幸福でいることには、一般に考えられている以上に意志の力が働いている。 ときには周期的な躁鬱病について考えてみるのも、悪くはあるまい。ある心理学の先生がたまたま病院で見つけたこの「悲しみのマリーと喜びのマリー」という症例は、とりわけ考えるべき点が多い。もうすっかり忘れられてしまった話だが、覚えておく価値はありそうだ。 マリーとい...
怒りに身をまかせるのはまちがっている:日経ビジネスオンライン このエントリーを含むはてなブックマーク
飲みそこなって喉につかえると、全身でむせ返ることがよくある。体中のあちこちに差し迫った危険が告げられたように、筋肉は縮こまり、心臓までおかしくなって、一種の痙攣状態になってしまう。こんなとき、どうしたらいいだろうか。体の反応に身を任せ、耐え忍ぶほかないのだろうか。哲学者ならきっとそう言うだろう。経験なしに語るのが哲学者なのだから。 だが体育の時間に「ぼくには無理です。体がこわばって、筋肉が全部引き...
不機嫌な人には椅子をすすめることだ:日経ビジネスオンライン このエントリーを含むはてなブックマーク
連載のはじめに 『幸福論』の著者アラン(Alain)は1868年に生まれ、1951年に83歳で亡くなりました。アランは筆名で、本名はエミール=オーギュスト・シャルチエ(Emile-Auguste Chartier)といいます。アランについてはあちこちで取り上げられ、翻訳も多数出ていることですから、ここでは『幸福論』を読むうえでぜひ知っておきたい4つの点をお話ししようと思います。 第一次大戦に従軍、...
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